アジアとベルリンのスタートアップエコシステムを繋ぐ祭典!AsiaBerlin Summit開催

2022年9月12日から16日に、ドイツ・ベルリンにてAsiaBerlin Summit [アジアベルリン・サミット] が開催されました。CROSSBIEは、日本を代表して5つの現地会場イベント・3つの関連サテライトイベントを企画しました! 今回はその様子をレポートします。

 

AsiaBerlin Summit とは?

アジア圏内の拠点都市から起業家や投資家、 エコシステムビルダー、 政策立案者らがベルリンに集い、 多様なテーマのイベントを通じて、 スタートアップ・エコシステム同士をつなぐイベントです。1997年にヨーロッパとアジア地域との協力を促進する国際的なプラットフォームとして始まった「Asia-Pacific Week Berlin」が発端です。 2020年に「AsiaBerlin Summit」と名称を刷新し、ベルリンで毎年1週間にわたって開催されます。 25周年を迎える今年のテーマは「SDGs」社会課題の解決や新しい価値創造に向けた提案やパートナーシップの構築を推進しました。

アジアベルリン・サミット2022 実施概要

  • 日時:2022年9月12日 (月) ~16日 (金)

  • 現地メイン会場:Spielfeld Digital Hub (Skalitzer Str. 85/86, 10997 Berlin, Germany)

  • 主催:ベルリン経産省経済エネルギー公共企業局、 アジア・ベルリン・フォーラム e.V.

  • 参加費:無料

  • 言語:英語

  • 実施方法:ベルリン会場とオンライン配信のハイブリッド開催

  • 公式ウェブサイト: https://asia.berlin/summit/

アジアベルリン・サミット史上初、東京からの生中継で開幕!

カウントダウンが0になり、会場に緊張と興奮が走ります。そこで登壇したのは...

CROSSBIE CEOの山本です!

なんと四半世紀にわたるAsiaBerlin Summit史上初、オープニングがベルリンではなく別の都市からの中継にて行われました。どうやらほかの都市と繋がっているようです。呼んでみましょう!

東京です!東京はベルリン市の友好都市でもあるのです。メインステージのスクリーンには東京の皆様が映り、まさに本イベントがベルリンと東京・アジアの懸け橋の一部となっていること実感できる瞬間でした。


続いてマイクはアンネ・ポムゼル日独産業協会事務局長、清水則之三菱電機株式会社上席執行役員国際本部長へと渡りました。三菱電機は本年よりAsiaBerlinのスポンサーになりました。世界中でイノベーションがいかに切望されているか、そしてsociety5.0へ向けての投資計画などについてお話しがありました。


続いてはSAPジャパンチーム。原弘美 常務執行役員 SAP Labs Japan マネージングディレクター、伊坂隆弘 Senior Alliance Manager、森永竜輔 Solution Manager、大山健司 Director, Head of SAP.iO Foundryより、配信会場でもあるSAPジャパン Industry4.0 centerの概要、GTM戦略をはじめとするスタートアップ支援サービス・技術紹介、そして 吹野豪:リンクウィズ株式会社代表取締役 よりその実例紹介、が続きました。


そして東京といえばこの方

小池百合子東京都知事からもビデオレターが届きました!!


様々な困難を抱える現代社会において、いかにスタートアップや技術革新が必須であるか、また産業とその担い手の多様性についてお話がありました。そして、東京がどの程度経済危機や技術革新に対して支援をしているか、ビジネスフレンドリーな土壌があるか、をお話ししていただきました。東京はオープンイノベーション、サステナブル社会、その為の技術革新の中心都市となるべく、様々な活動を行っています。その一つが2023年2月に開催される “TOKYO City Tech” です。世界100都市から300社・1万人が東京に集います! 今から楽しみですね。


最後にベルリンと東京が友好都市であることに触れ、
“Join hands and together bults a society where everyone can lead fulfilling and contended lives” (誰もが豊かな生活を送れる社会実現に向け協同しましょう!)
とのメッセージで締めくくられました。


日本の首都は、首長が女性で英語も堪能でそしてスタートアップ誘致に力を入れている!と、ベルリンの皆様にご紹介することができた素晴らしい機会となりました。

オープニングの最後にはケーキ入刀。25周年をお祝いしました。

AsiaBerlin の歴史やスタートアップエコシステムの重要性については、2日目オープニングでも山本が登壇してインタビュー形式にお話ししました。

ベルリン会場のステージで日本の存在感をアピール!

現地会場のメインステージでは、日本関連イベントが3つ開催されました。

■ Entrepreneurship-friendly Policy Making: Tokyo-Berlin Sister City Talk
ベルリンと東京のスタートアップエコシステム、起業家サポートの為の政策を紹介

両都市とも世界的に大きなスタートアップエコシステムを持ち、無数のスタートアップ、そしてベンチャーキャピタリストが存在しています。東京の知事政策室戦略プロジェクト課のスタッフを招き、どのような政策立案を行っているのかについて行政の視点を伺いました。東京の3つの強みは、ビジネス資源、パートナー、投資が豊富であることです。なんと東京は11000ものスタートアップがあり、大企業と協業する機会にもあふれており、そしてビジネスマネージャービザなどの海外からくる方へのサポートも充実しているのです。

ベルリン側からも、EU内における経済力の強さや英語が使えることなどの利点を紹介していただきました。このトークを機に東京・ベルリン双方への進出が盛んになることでしょう!

■ PEACE: The future of city life - Government Innovation through Startups
行政とスタートアップのコラボレーションで、未来の都市生活を再構築する方法とは

PEACEという壮大なテーマを掲げ、これからの都市生活について議論しました。山下哲也:SDGs CHALLENGE プログラム (兵庫・神戸市) 統括 、Teresa Kerber(Project Director "Sustainable Urban Development - Smart Cities II" at GIZ GmbH)、Jonas Schorr ( Partner at Urban Impact Agency)、Raymond Miranda ( Consultant, Professional Speaker and Executive Coach at Labora[s]tory) が登壇しました。スマートシティはモビリティ、商業、文化、教育など、あらゆる分野に関わります。それぞれの取り組みを紹介しつつ、行政とスタートアップがコラボレーションしていく必要性、その手法について考えました。

■ Investing in the Future of Sustainability and Tech
ベルリンのスタートアップが日本市場に進出するには

小尾理奈ディレクター(株式会社グローバル・ブレイン インベストメント)をモデレータ、平石郁生 インファームジャパン株式会社 代表取締役をスピーカーに迎えました。

質疑応答では登壇者もうなる質問も

ベルリン発のスタートアップでありながら、日本市場への参入に成功したインファーム。平石氏がどのようにしてインファームを日本市場に導入したのか、その鍵となった要因や動機は何だったのか、どのような困難に直面したのか、そのリアルな裏話をお聞きしました。会場からは、Web 3分野ではどう? なぜベルリンで起業したのか?といった質問が飛び交いました。多くのスタートアップが日本への進出に興味を持っていることが再確認できました。

そのほかプログラムも大幅アップデート!会場全体がよりインタラクティブに!

メインステージだけでなく、インタラクションスポット、ウォーキングツター、ピッチ、NFTアート展などなど会場中がイベントに溢れていました。それらをきっかけにネットワーキングも盛り上がっていました。

インタラクション・スポットはプロトタイプやデモ、 その他最先端のアイデアを展示する専用スペースです。日本からは神戸、東京、JETROが参加しました。

神戸市を代表して西川嘉紀 神戸市医療・新産業本部新産業部イノベーション専門官 がインタラクション・スポットの中央でスピーチを行いました。神戸市といえば神戸牛! ですが、従来の消費の仕方ではサステイナブルではないという問題提起から始まり、NEXT KICHEN を始め今神戸市ではどのような取り組みをしているのかや、翌日のサテライトイベントである Japan Impact Night の紹介がありました。その場に居合わせた初めて”KOBE”を知った方々からも、日本に面白そうな街があるぞと興味を持っていただけました。

ベルリンとアジア・日本各地のスタートアップ・エコシステムをつなぐイベントに

25周年を迎えたAsiaBerlin Summit では、大きく構成を変え、よりインタラクティブなイベントとなりました。東京との生中継から始まり、また日本各地から各分野の専門家が登壇することで、企業・スタートアップ・自治体から日本への注目を浴びることができました。


今後も日本と欧州のスタートアップ・エコシステムを繋げるアクセラレータとして、多くのスタートアップの挑戦を支援していきます!


その他開催されたサテライトイベントについては次回以降のレポートにて紹介いたします。

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